適用作物と散布適期が広い『パダン®SG水溶剤』
住友化学株式会社より、『パダン®SG水溶剤』(IRACコード:14)が発売されております。【医薬用外劇物】
ネライストキシン系の殺虫剤(カルタップ剤)で、特に食害性害虫に高い効果を示します。パダンは特に経口殺虫作用が強く、ごく少量の摂食で虫は速やかに麻痺し、死に至ります。(死亡に至るまでに時間を要しますが、食害は最小限で抑えられます。)散布適期の幅が広く、安定した防除効果が期待できます。
他系統の剤で効きにくくなってきた害虫(適用登録の範囲に限る)にも高い効果を発揮します。
特徴
- ネライストキシン系の殺虫剤(カルタップ剤)で、特に食害性害虫に高い効果を示します。
- 特異な殺虫作用
- パダンは特に経口殺虫作用が強く、ごく少量の摂食で虫は速やかに麻痺し、死に至ります。稲のコブノメイガ、ニカメイチュウ、イネツトムシ、茶のチャノホソガなどのような作物の茎葉を食害する害虫に特にすぐれた効果を示します。また、パダンの殺虫効果のあらわれ方は特異的で、虫の動きがにぶくなって作物を食害できなくなり、死んでいきます。
- 散布適期の幅が広い
- パダンは散布適期の幅が広く、安定した防除効果を示します。
- 抵抗性害虫にも有効
- パダンは有機リン剤やカーバメート剤などとは殺虫作用が全く異なっていますので、他剤では効きにくくなってきた害虫にも高い効果を発揮します。
- ペースト肥料との混和による側条施用処理
- パダンSG水溶剤のペースト肥料混和側条施用は、田植時にパダンSG水溶剤をペースト肥料に混和し、専用の側条施肥田植機で施用する省力的な処理方法です。
- 田植、施肥、害虫防除の3つの作業を同時に行うことができ、コスト低減につながります。
- 薬剤を水に溶かさずペースト肥料に直接混和して使用することもでき、省力的です。
- コナガにすぐれた効果
- パダンはコナガに対し、強い殺卵作用、殺成虫作用、幼虫に対する長い残効性があり、また高温時の効果の持続性にもすぐれています。コナガ防除はなるべく早期から実施することが肝要であり、有機リン剤、合成ピレスロイド剤、BT剤、IGR剤等作用性の異なる薬剤とのローテーション防除で使用します。
- 溶けやすい顆粒タイプ
- 水に非常に溶けやすい薬剤です。泡立ちも少ないです。
- 粉立ちが少なく使いやすい
- 顆粒剤のため、開封時、薬液調製時の粉立ちが少なくなります
- 計量をしやすい。
- フタが計量カップになっており、簡単に計量できます。
ナメクジ類の登録あり
レタス・非結球レタスでのナメクジ類の登録があります。
しっかりかかる様に散布してください。
ナメクジ類は夜行性であるため、日中の散布よりも夕方散布の方が効果的です。
ネギのクロバネキノコバエ類登録拡大
2022年1月現在の登録内容で、ねぎのクロバネキノコバエ類の適用拡大されました。
作物 | 適用害虫 | 希釈倍数 | 使用液量 | 使用時期 | 使用方法 | 本剤及び カルタップを含む 農薬の総使用回数 |
ねぎ | アザミウマ クロバネキノコバエ類 | 1,500倍 | 100~300ℓ/10a | 収穫前日まで | 散布 | 2回 |
使用上の注意
- 本剤を使用した場合には、チオシクラム又はベンスルタップを含む剤は使用しない。
- 使用量に合わせ薬液を調製し、使いきる。
- イネシンガレセンチュウ防除のため種もみ消毒をする場合、催芽種では薬害のおそれがあるので催芽前に処理する。
- ボルドー液と混用する場合は使用直前に混合する。
- あぶらな科野菜に使用する場合、夏季高温時の苗や軟弱な苗に対しては薬害を生じるおそれがあるので、このような苗には使用しない。
- なす、たばこには薬害を生じるおそれがあるので、かからないように注意して散布する。
- かきに使用する場合は、果実の着色直前以降は薬害を生じるおそれがあるので使用しない。
- かき、大粒種ぶどうには樹勢の弱い場合には薬害を生じるおそれがあるので使用しない。
- ほうれんそうに使用する場合、高温時の散布は薬害を生じるおそれがあるのでさける。
- ガーベラには品種(パープルレイン、マンボなど)によっては薬害を生じるおそれがあるのであらかじめ薬害のないことを確かめたうえで使用する。
- 本剤を側条施用する場合は次の注意を守る。
- 同一の害虫を防除対象とする育苗箱施用薬剤と併用すると薬害発生のおそれがあるのでさける。
- 使用した機械を洗浄する際は、洗浄水が水路等に流入しないように注意する。
- アルカリ性ペースト肥料との混和は有効成分が分解するおそれがあるので、混和可能が確認されているペースト肥料以外との混和はさける。
- ミナミキイロアザミウマの防除に使用する場合、生息密度が高まると効果が劣るので、初発生を見たらただちに散布する。なお、ミナミキイロアザミウマは繁殖が早いので、散布はかけ残しのないようていねいに行う。
- びわのナシヒメシンクイの防除に当っては、新梢、収穫跡、芽かき跡、剪定跡等に食入した幼虫を対象に散布する。
- キウイフルーツに使用する場合、新葉に薬害(黄変)が生じることがあるので注意する。
- シクラメンに使用する場合は、あらかじめシクラメンに散布してみて薬害がでないことを確かめた上で使用する。
- 適用作物群に属する作物又はその新品種に本剤をはじめて使用する場合は、使用者の責任において事前に薬害の有無を十分確認してから使用する。なお、病害虫防除所等関係機関の指導を受けることが望ましい。
- 本剤の使用に当っては、使用量、使用時期、使用方法を誤らないように注意し、特に初めて使用する場合には、病害虫防除所等関係機関の指導を受けることが望ましい。
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