オキソリニック酸『スターナ®水和剤』
住友化学株式会社より、細菌病防除剤(オキソリニック酸)『スターナ®水和剤』(FRACコード:31)が発売されております。
特長
- 細菌病専用防除剤で、既存剤とは異なる作用性を持つ薬剤です。
- 馬鈴薯・野菜類の軟腐病に優れた効果を発揮します。
- 病原細菌の増殖抑制効果が主体ですので、予防的に散布することで最大限の効果を発揮します。
上手な使い方
細菌性病害は薬剤防除だけでは充分な効果が見られないのが実情であり、スターナにおいても例外ではありません。可能な限りの耕種的防除(※)と組み合わせて、薬剤効果を高めることが重要です。
- 実用場面では病勢が進展してからの散布では効果(治療的効果)が期待できないので、作物の育成ステージと気象条件をみながら、発病前からの散布(予防的防除)を徹底してください。
- 1週間間隔の散布を基本とします。但し、降雨等の気象条件により病勢進展が早まることが予想される場合には、散布間隔を狭め、早めの散布を心掛けてください。降雨後に散布する場合は、降雨後すぐの散布が効果的です。
- 一般的には本剤のみの防除に頼るのではなく、他に有効薬剤があればそれらも活用することをお勧めします。
※耕種的防除法とは、作物の栽培法、品種あるいは圃場の環境条件などを適切に選択して、病害虫が発生しにくい条件を整え、発生抑制や被害軽減を行う方法です。作物や環境が本来有している、病害虫の発生を抑制する作用を効果的に活用する技術ですので、環境や農作物などに対して高い安全性を保てます。
(参考:耕種的防除法とは/茨城県)
細菌性病害の防除ポイント
細菌は真菌(カビ)と違い増殖速度が速く、早めの対応が必要です。
細菌病は発病前に感染している恐れがあります。まず初めに、菌密度を下げる事が重要です。
抗生物質剤※を適切に使用し、銅剤・抵抗性誘導剤と組み合わせて上手に使用することで、細菌病病害発生を事前に防ぐことを心掛けてください。
定期防除では防除タイミングを逃し、治療的防除となり病害の発生を十分に抑えられない場合もあります。気温・湿度等の気象条件、病害発生動向を的確に捉えた適期防除を行う事が重要です。
主な抗生物質剤
ストレプトマイシン(FRACコード:25) ・・・アグレプト、アグリマイシン(※1)、アタッキン(※2)
オキシテトラサイクリン(FRACコード:41)・・・アグリマイシン(※1)、マイコシールド
カスガマイシン(FRACコード:24) ・・・カッパーシン(※3)、カスミン
バリダマイシン(FRACコード:U18) ・・・バリダシン
オキソリニック酸(FRACコード:31) ・・・スターナ、ナレート(※4)、ソタール(※5)
オキソリン酸
〈混合剤〉
※1 ストレプトマイシン+オキシテトラサイクリン
※2 ストレプトマイシン+トップジンM
※3 カスガマイシン+塩基性塩化銅
※4 オキソリニック酸+有機銅
※5 オキソリニック酸+トルクロホスメチル水和剤
使用上の注意
- 使用量に合わせ薬液を調製し、使いきる。
- 浸漬処理の場合は、籾と薬液の容量比は1:1以上とし、種籾はサラン網など粗目の袋を用い、薬液処理時によくゆする。
- 長時間浸漬の場合は、浸漬処理中に1~2回攪拌する。
- 粉衣処理は付着をよくするため、湿粉衣とする。
- 薬液処理した種籾は、風乾後、水洗いせずに浸種する。
- 消毒後の浸種は水槽で行い、水の交換は原則として初めの2日間は行わない。 その後水を換える場合は静かに行う。
- 稲に吹付け処理する場合、種子消毒機を使用し、種籾に均一に付着させて乾燥する。 また、塗沫処理の場合は、適当な容器内で種籾を攪拌しながら、薬液を滴下するなどして、種籾に均一に付着させる。
- カラーに吹き付け処理する場合、噴霧器を使用し、球根全体に薬液を付着させる。 また、薬剤処理後、風乾してから球根を定植する。
- 野菜類の細菌病に使用する場合、多発条件下では効果が劣る例もみられるので注意する。
- 適用作物群に属する作物又はその新品種に本剤をはじめて使用する場合は、使用者の責任において事前に薬害の有無を十分確認してから使用する。
- 本剤の使用に当っては、使用量、使用時期、使用方法を誤らないように注意し、特に初めて使用する場合は、病害虫防除所等関係機関の指導を受けることが望ましい。
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